
トランペットといった管楽器を扱う中学生の子(吹奏楽部所属)向けにウルトラブレスを買ってあげようと思う。トレーニングメニューに加えようと思ってる。それって大丈夫?そもそもウルトラブレスでトレーニングすれば管楽器が上手に演奏できるようになる?そんな疑問に対して、私の見解を紹介。結論から言うとウルトラブレスは惜しい!悪くないけど、あそこだけ改善してくれればいいのに!これなら他の肺活量・呼吸筋トレーニング器具の方がいいかなぁ。では早速、その理由について解説!
息を吐く力が強くなると管楽器の音が安定する。
肺活量や吐く力が非常に重要な管楽器奏者
ソロパートが多い4楽器「トランペット、サックス、クラリネット、フルート」こういった管楽器を任せられることになった吹奏楽部の中学生の子。まず悩むのが“音が安定しない・小さい”という問題。
音量が無い人がバズィング(振動)というテクニックで音量を解決させるという方法もありますが、元々のブレスの力が弱ければバズィング(振動)も弱く、結果音は大きくならない。バズィング(振動)も大事だけど、やっぱりブレスも大事。
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仮にブレスの力が強くなっても、肺活量が小さければロングトーンで息切れしてしまい音がゼロ。
吹奏楽で活躍するには、吐く力だけでなく肺活量も非常に大事。
そんな悩みを持つ中学生の親御さんからすると、なんとか手助けしたくなる。そんな時に知るのがウルトラブレス。「ウルトラブレスを使えば管楽器が上手に吹けるようになるのかな」と、このページにやって来られる人は多い。
ウルトラブレスは吐く力だけを集中的に鍛えられない。
結論から言って、ウルトラブレスの惜しい点は「吐く力だけを集中的に鍛えられない点」。吹奏楽といった吐く力が重要な種目用のトレーニング器具として微妙。
ウルトラブレスの仕組みと使い方
ウルトラブレスの仕組みと使い方は公式画像が分かりやすい。


吸う筋肉と吐く筋肉の両方を鍛えたい場合
- 先端のキャップは完全に絞る。
- 空気穴の大きさを小さくしたり、大きくしたり調整する。
- 呼気が小さな空気穴しか出入りしないため、吸う時も吐く時も筋肉に負荷がかかる。
- 吸う筋肉、吐く筋肉の両方が鍛えられる。という仕組み。
要はペットボトルトレーニングと同じ要領で呼吸筋を鍛えられるというもの。
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吸う筋肉を鍛えたい場合
- 先端のキャップは緩める。
- 空気穴の大きさを小さくしたり、大きくしたり調整する。
- 息を吸う時は小さな空気穴からしか吸えないため、負荷がかかり吸う筋肉が鍛えられる。
- 吐く時は、先端のキャップ部から空気が出ていくため、負荷が掛からない。
と、いうことで空気の通る流れを変更できるため、吸う筋肉だけ鍛えることも可能。
ここで残念なのが吹奏楽で重要な吐く筋肉のみ、集中的に鍛えることができない点。

ウルトラブレスは吐く筋肉と吸う筋肉のセット、もしくは吸う筋肉のみを集中トレーニングできる器具。
呼吸筋全体を鍛えようと思うと、吐く筋肉だけでなく、吸う筋肉も一緒にトレーニングしたほうが効率が良い面もあります。これは呼吸時の筋肉の動きを知るとよく分かる。
呼吸時の各筋肉の動き
筋肉 | 吸い込んだ時 | 吐き切った時 | 備考 |
---|---|---|---|
首回りの筋肉 (上後鋸筋、胸鎖乳突筋、斜角筋など) | 最小まで収縮 | 最大まで伸長 | 吸う時に鍛えられる |
肋骨の間にある肋間筋 | 最大まで伸長 | 最小まで収縮 | 吐く時に鍛えられる |
あばら骨の下の横隔膜 | 最小まで収縮 | 最大まで伸長 | 吸う時に鍛えられる |
腰・お腹周りの筋肉 | 最大まで伸長 | 最小まで収縮 | 吐く時に鍛えられる |
筋肉に連動した肺の動き | 大きく広がる | 小さく収縮 | 吸う筋肉・吐く筋肉 どちらも鍛える必要有り |
筋肉は収縮する時に鍛えられるという性質を持つ。表を見て分かる通り吸う時に収縮する筋肉と、息を吐くときに収縮する筋肉は全く異なります。
仮に吸う時に使う筋肉だけをいくら鍛えても、肺活量に大きく与える横隔膜は鍛えられないし、胸郭がどれだけ広がるのか?に影響を与える肋間筋も鍛えられない。
肺活量を増大させたり、呼吸筋全体をバランスよく鍛えたいなら、吸う力だけでなく、吐く力も一緒に鍛えた方が良いのはこれが理由です。
「ではウルトラブレスは吸う筋肉と、吐く筋肉の両方が鍛えられるからとても良いトレーニング器具ではないかな?」という質問を頂くことがあります。
確かに良い器具だけど、「肺活量は足りてるけど、ただ吐く力が足りないて音が小さい」、「吐く力が足りなくてロングトーンが続かない」という場合は、まず先に吐く力を鍛えるのが優先。
ウルトラブレスは吐く力が足りていない場合に集中的にトレーニングできないのが惜しすぎる。
ウルトラブレス以外のトレーニング方法
吐く力を集中的に鍛えたいなら、風船トレーニングが1つ目の候補に上がります。
風船トレーニングはその名前の通り、風船を何個も膨らませるトレーニング。
強く息を吹かないと風船を膨らませることができないため、管楽器に強い影響を与える吹く力を鍛えることができます。1度使った風船はトレーニングに適さない、ゴミが出てしまう、人目にある場所では行いにくいといったデメリットがありますが、費用を抑えてトレーニングできるのがメリット
管楽器演奏者、吹奏楽部にオススメしたいのはエアロフィット
ここまでは正直、建前。風船トレーニングも効果はあるものの、継続しにくいし、トレーニングを続けるモチベーションも低い。
せっかくなら、吸う筋肉、吐く筋肉、肺活量を効率よくトレーニングできる専用の器具を使いたいですよね。そんな方にオススメしたいのがエアロフィット。


ウルトラブレスとは違い、吸う力、吐く力の両方を6段階で別々に負荷調整することができます。
吸う力を鍛えたいなら、吸う負荷を最大限に設定。
吐く力を鍛えたいなら、吸う負荷は最低限に、吐く負荷を最大限に。といった形の設定ができるため、管楽器演奏者だけでなく、歌手やアスリートなど、種目に応じて効率的に鍛えられるのが特徴。
スマホアプリと連動させることでトレーニング履歴の管理もできるし、伸長や体重に合わせたトレーニングメニューも提案してくれる。

私は肺活量・吸う筋肉、吐く筋肉をバランスよく鍛えられ、片方の筋肉だけも集中的にトレーニングできるエアロフィットを購入しました。おそらく、ブログ界で一番エアロフィットについて紹介している人なので、興味がある人は他の記事も読んで見て欲しいにゃ。